STORY開発ストーリー

業界トップシェアを誇るフタムラ化学のフィルム製品。
入社当時の話から製品開発に懸ける想いに迫ります。
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INDEX

story1フィルム製品開発のきっかけ

私が入社した頃は、ダイオキシン問題という大きな環境問題が叫ばれていた時代で、多くの企業が環境に良い製品作りに取り組んでいる状況でした。当時食品を長持ちさせるのに必要なバリアフィルムとよばれる包装フィルムに塩素が含まれていて、それが焼却されることでダイオキシンが発生すると言われていました。
そこで生協や食品メーカーが塩素を含まないバリアフィルムを素材メーカーに要望し、各社はその開発競争に余念がないといった状況でした。当社でも当然そのテーマが最優先課題となり、それを任されたチームの一番若手が私になります。
若手にたくさんチャレンジする場を与える会社だったので、結果的に誰よりも働きました。市場のニーズがとても強くて、とにかく急いで開発品を世に出さなければならないといった雰囲気だったのを覚えています。
客先やスーパーに行くようになって、「環境に良いものを作らなければいけない!」という思いは、一層強くなりましたし、素材メーカーの使命といえるのではないかと思いましたね。

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story2苦労したエピソード

責任をもってやらせてもらえるのは嬉しいですが、市場を知れば知るほど、プレッシャーは大きいものとなりました。簡単に作れるものだったら、他の会社が作ってしまうので、真似できないものを作り上げなければいけません。だから、最初に手掛けたそのフィルムは結局、商品化するのに2年弱かかりました。
その間は、早く完成させないといけないという市場の要求と社内のプレッシャーで押し潰されそうでした。当時は、プレッシャーを押し返すほどのモチベーションがあったので、なんとか仕事を進めることができました。
今まで作ったことのない製法でしたので、設計段階でバッチリだと思っても製造工程が全く安定しないんです。それでも製造機は24時間動き続けます。いつトラブルになって機械が止まるかわからないので、夜中も製造機の隣で仮眠をしながら見守っていました。
トラブルが起こると夜中の2時だろうが4時だろうが機械を復旧させる作業を行います。とても眠くて辛かったのですが、自分の設計が悪いのだろうと言い聞かせてがんばりました。製造現場の人はとても優しく、私が怪我をしない様に「ここは俺がやるから」と言ってくれたのを今でも覚えています。
あと、先輩がみんな優しかったりとか、叱られたり怒られたりしなかったりとか、そういった社内の雰囲気に助けられましたね。この風土が良いのか悪いのかはわかりませんが、割と自分の考えを通すことができる会社で、やっていることが間違っていなければ、「やって良いよ!」と背中を押してもらえるので、本当に仕事がしやすいです。
この会社は、仮に失敗したとしても、次に繋がる経験になれば良いと考えているので、ある程度の仕事の仕方は先輩たちが教えてくれますが、「あとは、自分で学んでいこう!」というスタイルです。なので、「失敗も含めてチャレンジしてみなさい!」という感じで、失敗を成功に繋げられるのなら問題ありません。
よく考えたら、この仕事の仕方が成立するのは少数精鋭だったからできたのかもしれないですね。これが100人、200人の大企業さんだったら、これほど自由にはやらせてもらえないと思います。うちの会社は、やる気さえあれば、本当に良い会社ですよ。
最終的にモノづくりは、現場の人の声に耳を傾けながらみんなでやるものなので、製品が完成した時は感動しますね。

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story3製品開発の魅力

何といってもお客様に喜んでもらった時の達成感ですね。なので、苦労したとか、他の社員よりも給料が安いとかは全然関係ないんです。自分で考えて作った達成感や、みんなで力を合わせて製品化した喜びは、私にとって最大の報酬です。このことは、モノづくり全般にいえるんじゃないですかね。
人に喜んでもらえたとか、そういった利他的なところが仕事での充実感に繋がっていくと思います。これは、若い人たちに伝えたいことですね。こういったことをひとつでも経験して、仕事に前向きに取り組んでほしいです。
やっぱり、何か目標に向かって突き進んでいって、それが誰かの役に立つことができるという経験には、とても充実感がありますし、しかもそれが仕事で達成できたとなれば更に嬉しいことです。
今後、どれだけ苦労してもお客様に喜んでもらったら、辛い気持ちなんてなくなります。それからモノを作るということは一人ではできないことが多いので、仲間の協力や先輩たちのアドバイスなどで自分が成長できるところも魅力の一つです。経験を重ねるごとに、失敗も含め知力や経験値が格段に上がるのを実感しますね。

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story4成長の実感

うちの会社は、入社後早い段階で責任のあるテーマを与えるんです。最初は、右も左もわからないから、先輩に教えてもらえるし、アドバイスももらえます。しかし、仕事に対する知識がないので、アドバイスの意味もよくわからないんですよ。
その後試行錯誤しながら仕事を進めますが、当然失敗もあります。失敗してみると、「あの先輩のアドバイスって、こういったことだったのか!」とわかるんです。その時に、自分自身が成長しているなと実感しますね。

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これは、社会人として感じて欲しい経験だなと思います。例え、失敗したとしても自分の社会人としての経験が2倍も3倍も増えていくんです。そういった成長の文化がうちの会社には根付いています。
うちの会社は、教育がシステマチックではなく、みんなそれぞれ学び方が違うんです。自分で試して失敗して、学んでの繰り返しですね。経験を重ねていくことで、自分なりのエピソードや失敗談が次々とできていきます。すると、実体験をもとにしたアドバイスができるようになるので、それが社内で連鎖していき、社内の風土になっています。

story5今後挑戦したい仕事

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偶然にも、再び環境問題が大きくクローズアップされています。今回の環境問題への注目は、将来この会社が存続していけるかといった地球的規模の課題といっていいでしょう。私の社会人としての仕事は、図らずも環境問題からスタートしていますので、今のこの環境問題をクリアし30年後も50年後も会社が残っていけるよう、そして更に発展していけるような商品や下地となるような事業を企画・立案できるようにしたいと考えています。
私が入社した時とは、市場の状況も異なってきていて、現在では「プラスチックは、ダメだ!」と、私たちのプラスチックの文化を全否定されているかのような大きな波が来ています。
こういった大きな流れを受けて、次の世代が快適に働くことができる環境を提供するためにも、人材育成に力を入れていくべきだと思っています。なので、今のうちに将来大きく育っていくようなモノを、商品や人も含めて育成できればと思っています。
せっかく経験値を上げた自負もありますので、未来に会社を残して、社員の生活を守るためにも、人材育成を積極的にやっていきたいですね。

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